少し僭越ではありますが、設計士の皆さまと造作建具をご一緒するなかで、私たちが大切にしている考え方をお伝えさせてください。
1 設計意図を成立させる「製作対応力」
造作建具には、既製品では表現できない価値があります。
だからこそ私たちは、これまでに経験のない納まりや新しいデザインに対しても、可能性を探り、実現方法を一緒に考える姿勢を大切にしています。
もちろん安全性や耐久性の検討は前提ですが、 「やったことがないからできない」で終わらせ
ず、設計意図をどう成立させるかを考えることがこれからの建具屋には求められていると考えています。
2 デザインと現実をつなぐ、適正なコスト提案
造作建具は、見た目だけでなく、工程・素材・納まりによってコストが大きく変わります。
私たちは、何が価格に含まれているのか、どこにコストがかかっているのかをできるだけ明確にしたうえで、ご予算に応じた代替案のご提案も行っています。
「変えてよい部分」と「妥協できない部分」を整理しながら、設計意図を損なわない現実的な着地点を一緒に見つけていければと考えています。
3 造って終わりではなく、永く使える建具を
設計通りに納めることだけを優先し、結果として壊れやすい建具になってしまっては、造作建具の価値は十分に発揮されません。
私たちは、デザイン・強度・使い勝手・将来的なメンテナンスまで含めてどの納まりが最適かを設計士の皆さまと共に考えることを大切にしています。
完成した瞬間だけでなく、長く安心して使っていただける建具であること。
それが設計意図を本当に成立させることだと考えています。

